株式会社読売情報開発様
全国に約30ヶ所の拠点を構え、読売新聞の部数アップをサポートしている読売情報開発。各拠点に点在するPC端末の管理ツールに選ばれたのがQNDだ。その一方で、新たな試みとして始まったばかりのモバイル活用にはISM CloudOneの採用が決まった。QNDとISM CloudOne。その使い分けと戦略的な併用について、話を伺った。
高橋 紀樹 氏・山岸 啓一 氏・三浦 敏史 氏・市村 雅美 氏
株式会社読売情報開発様 HP
読売新聞の営業・販売・サービス活動を サポート
読売情報開発は1972年に読売新聞東京本社の100%出資で設立。読売新聞東京本社管内にある約2,500店の読売新聞販売店の、新規読者獲得をサポートする販売手法の開発と実践が主力事業となっている。
具体的にはノベルティグッズなどの景品企画、小冊子などのツール制作、販売店スタッフ用ユニフォームの製作などを実施。また、販売店の支援だけでなく、通信販売や自動販売機の斡旋など、読売ブランドの信頼を活かして幅広い分野での業務展開を行っている。
同社の情報システム部では、システムインフラの円滑な運用、内製化プログラムへの対応、ヘルプデスク業務、電話を含む通信インフラの管理など、幅広い領域に対応している。
QNDの導入でPCの見える化を実現
IT資産管理のツールとしてQNDを導入したのは約10年前。それ以前は、フリーソフトでPC一台一台のインベントリ情報を収集してCSVに書き出し、エクセルで管理していた。業務上仕方なく管理者権限を与えてしまっていたクライアントPCもあり、各PCにどんなアプリケーションがインストールされているのか、正確には把握できていなかったという。この問題を解決するためにQNDが導入された。
「PCの情報をリアルタイムで収集することができました。サポートすべき対象のPC環境の見える化が可能となり、資産管理の最適化を実現しました」とQND導入の目的と成果を情報システム部課長・市村雅美氏は語る。
作業の効率性が格段に向上
運用する上でもっともメリットを感じたのはリモートコントロールにあるという。同社には北海道から東海、北陸と全国に約30ヶ所の拠点がある。PCの設置やアップデートには情報システム部のスタッフが各拠点に直接行き、一台一台対応を行っていた。そのため、PCの管理と運用には相当な労力と時間がかかっていた。
また、VPNを構築するだけではPCの再起動が必要だったり、ユーザーへの負担もある。ところが、QNDではクライアントの場所や状況に関係なく、またユーザーにストレスを与えることなく、任意の時間にタスクを実行することが可能だ。
同課主任・三浦敏史氏は「当社の場合、部署ごとにPCに入っているソフトが大きく異なるのですが、QNDですべてのPCの状況を正確に把握しています。スピーディなアップグレードだけでなく、引っ越しや定期的なPCの入れ替えもスムーズに行うことができ非常に役に立ちました」とその利便性を語る。
また、管理画面の分かりやすさにもメリットを感じたという。「結局、私たちはこのツールのユーザーになります。画面が見にくかったり、スムーズな操作ができないと、機能がよくても不満が残ります。その点、QNDは本当によくできています。見た目で、感覚的に使えます。マニュアルを見なくてもある程度は使いこなせました」と同課係長・高橋紀樹氏は説明する。
モバイル活用の環境整備のために ISM CloudOneを導入
一方同社では5年ほど前に、営業活動のサポートツールとしてモバイル端末を導入することになり、その管理を行うツールとしてISM CloudOneの採用が決まった。現在は少数のライセンスを取得しており、Android端末とWindows端末が稼働中だ。今後、デバイスの持ち出しを増やしていこうという指針が出されており、そのためのテスト導入として運用している。
「使用頻度の低い持ち出し端末でも、インターネットに繋げば最新情報に自動更新してくれるので、スピーディな対応ができる」と、クラウド型ならではのISM CloudOneの魅力を高橋氏は語る。また、管理画面上にリアルタイムで、操作ログやインベントリの未収集などのアラートが分かりやすく表示されるなど、QND同様に管理画面の見やすさ・使いやすさの満足度は非常に高い。
「セキュリティ、端末紛失時の対応など、整備しなければならない課題が山のようにあります。そして、既存のQNDとモバイル端末との効果的な連携もしていきたい。そのためには、ISM CloudOneが重要であり、果たす役割は大きくなります」と市村氏。
QNDとISM CloudOneの併用で 時代のニーズに応える
営業的な側面からも、働き方の多様性の側面からも、モバイル端末の有効活用は同社にとって重要なテーマだ。
総務本部総務部統轄部長・山岸啓一氏は「端末の持ち出しができないと、商談の場面でスピーディな情報提供ができないとか、メール送信や報告書作成のためだけに社に戻らなければならないとか、ビジネスチャンスのロスや無意味な残業に繋がってしまう可能性も大いにあります」とモバイル活用の重要性を語る。
社内外における時代のニーズへ対応するモバイル活用を推進していく方針の一方で、IT資産の管理、端末ごとのセキュリティ対策などの現実的な問題にも直面している。BYOD導入を含む、さらなるモバイル活用を目指すための環境整備を進めている同社にとって、ISM CloudOneはQND同様に不可欠な存在となりつつある。オンプレミス型のQNDとクラウド型のISM CloudOne。この二つのツールの戦略的な併用に同社は期待を寄せている。
2018年1月公開