政府は2022年度から、情報通信、金融、航空、鉄道、電力、ガス、政府・行政サービス、医療、水道、物流、化学、クレジット、石油の14分野を重要インフラとして事業者に対してサイバー攻撃への備えを義務付けることを発表しました。
経営主導の体制整備や対処計画づくりを求めること。サプライチェーンで利用する機器の安全確保も要請すること。2021年度中に行動計画を改定して明記するとしています。
これまでは法的根拠のない指針でしたが、今回の改定によりサイバーセキュリティ―基本法に基づく措置と明確にて実効性を高めました。罰則は設けないが、所管官庁や内閣サイバーセキュリティ―センターが定期点検を行い不十分な場合は内部監査を求めることもあるようです。
重要インフラの14分野は比較的大きな企業が多く、いままでもセキュリティ対策は高いレベルで実行されている企業ばかりです。しかしそんな大企業も様々なサプライチェーンを形成しており、そのサプライチェーン全体にまでセキュリティ対策が十分に行われているとは言えない状況ではないでしょうか。
それぞれの分野のサプライチェーンにおいては、中堅中小企業も多く含まれています。今回改定により明記される行動計画でもこのようなサプライチェーンで利用する機器の安全確保も要請されてきます。大企業は直接契約する中堅企業に対しては今までもセキュリティ対策の安全確保の徹底を依頼したきたと思います。
サプライチェーンは直接契約がない部品を作る町工場や中小の素材業者も含まれており、PCを使って電子メールやクラウドサービスを使った情報のやり取りが行われるようになっています。このとき利用されるネットワーク機器やPCの安全確保がされているかについてまでは大企業が把握するべきものでもなかったと思います。
来年度より実施されるサイバーセキュリティの義務化によって、サプライチェーンで利用する機器の安全確保も企業の社会的責任(CSR)として組み込まれていくことになると思います。
大企業に限らず、中堅中小企業町工場で利用されるエンドポイントとなるPCの脆弱性診断の実施は、安全確保の第一歩となります。ISM CloudOneは、脆弱性診断から是正までの安全管理を行えるクラウドサービスです。またPCドックは、無償で提供する脆弱性診断サービスです。各企業の状況に合わせたソリューションでサプライチェーン全体の安全安心を支援するサービスです。
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